店舗において商品を売るために必要なことはたくさんありますが、今回はお客様を接客した「その日、その時」に購入してもらうための方法についてお伝えしていきます。
「鉄は熱いうちに打て」という言葉がありますが、販売もお客様の感情が動いている時に購入してもらうことが大切です。
最後の一押しが苦手で「気になったらまたご来店ください!」と、その日の購入ではなく次回の来店を促す販売員がいますが、このような接客だと商品は売れません。
私の経験上、実際に再来店して購入されるお客様はわずかです。ほとんどの方は戻ってこられません。これが続くと商品が売れない状況が続き、店舗運営も厳しくなります。
そこで今回は「その日、その時に商品を売るために必要なこと」についてお伝えしますので、売上で悩んでいる方は是非とも最後までご覧ください。
その日、その時に商品を売るために必要なことは?
店舗に来店れたらお客様は「本気で商品を探している人」もいれば、「空き時間があったので立ち寄った人」もいます。
その人の行動からどちらのお客様か判断することもできますが、ほとんどの場合は分かりません。
ですので「本気で商品を探している人」にはもちろんのこと、「空き時間があったので立ち寄った人」にも商品を売れる店舗にすることが重要です。
そのためのポイントを2つお伝えします。
信頼関係を築く
私が思う接客のすべての基本が、いかにしてお客様と信頼関係を築けるかだと考えています。
あなたとお客様はほどんどが初対面です。しかもお客様には次の予定があり、何時間も接客できるわけではありません。
そんな中、短時間で信頼関係を築くためにはお互いのことを知る必要があります。そこで共通点があれば一気に親近感が出て、信頼関係を築くことができるのです。
共通点を見つけやすい話題としては
・出身地
・出身校
・職種
・趣味
・家族構成
などになります。
皆さんも初対面の人が同じ出身地だと分かった時は一気にテンションが上がるという経験をしたことがあるのではないでしょうか。
ただし、この時に共通点を見つけようとすることばかり考えて質問を連発しないように気をつけてください。かえって警戒心を持たれてしまいます。
相手の情報を聞く時は必ず自分の情報から伝えるようにしましょう。そうすることでスムーズなコミュニケーションが取れます。
即決してもらう
冒頭でもお伝えしましたが、最後の一押しが苦手でお客様から「買う」「買わない」の答えを求めない販売員がいます。これでは売上が作れません。
しっかり接客して、その商品をお客様に使ってもらいたいと思ったのであれば「是非お使いください!」と最後の一押しは伝えてください。
商品を売っていくためには、あなた自身が「お客様に即決してもらえるような接客をする」という意識を持つことが大切です。
ポイント
あなたが真剣に商品の良さを伝えて真剣に使って欲しいという気持ちを伝える事で、お客様も「買う」「買わない」を真剣に考えてくれるのです。
◉こちらの記事では信頼関係を築くための具体的な方法についてお伝えしています!
信頼関係を築くには?具体的な方法を解説!
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◉こちらの記事では信頼されるために必要なことをまとめてお伝えしています!
その日の購買率を上げるために
上記で即決してもらうためにお客様にあなたの真剣な気持ちを伝えることが重要だとお伝えしました。
その「真剣な気持ち」にプラスして「必要なセースルトーク」ができると、その日に購入してもらえるお客様を増やすことができます。
実際に「購買率」という数字を使って、自分の目標を設定することもおすすめです。
あなたがその日接客したお客様のうち、何人が購入してくれたのかを記録しておきましょう。データで見られるならそこから数字を確認しても大丈夫です。
ここではその購買率を上げるための「必要なセールストーク」についてのポイントを2つお伝えします。
お客様の背中を押すセールストーク
その日に購入しようと決断してもらうためのセールストークを伝えることで購買率を上げることができます。
明るい未来をイメージしてもらう
購買率を上げるには、その商品を使うことでお客様に明るい未来をイメージしてもらえるようなセールストークが必要です。
未来をイメージしてもらうためのセールストークにするコツは「連想」することです。
例えばアパレルだと、オシャレになりたいと思って服を購入する方は多いです。そう考えているお客様に対して
だけだと未来をイメージするまでにはいきません。
そこで「オシャレ」というワードから連想していきましょう。
「オシャレ」→「見た目が良くなる」→「自信がつく」→「行動範囲が広がる」→「これまでよりも多くの出会いがある」→「運命の人と出会うチャンスが増える」
このようにオシャレから連想したことを伝えることで未来をイメージしやすくなります。連想が細かければ細かいほどお客様も具体的なイメージがしやすくなるので購買率も上がります。
この時の注意点としては、そのお客様に合わせた連想をしなければ意味がありません。
先ほどの例でいくと、彼女がいないお客様には響きますが、すでに彼女がいるお客様に同じことを伝えても意味がありません。
ですので、お客様から聞いた情報をもとに、その方が明るいイメージをしてもらえるような連想をしてセールストークに落とし込んでみてください。
◉決定率を上げるための接客方法についてはこちらの記事で詳しくお伝えしています!
断られた時の切り返し方
ここまでの流れ通り進んでもすんなり購入までいかないケースはあります。ましてやその商品の金額が高ければ高いほど断り文句は出るはずです。
ですが、そこですぐに引き下がっているようでは売上は作れません。むしろ断られてからが本番だと思って接客してください。
ここでは、代表的な断られ方をした時の切り返す方法についてお伝えします。
※この切り返しトークは、商品を使ってみたいと思っているお客様を前提にお伝えしています。
金額が高い
金額が高くて断られた場合は支払い方法を変えて、分割払いの提案を行なってください。
100,000円の商品でも12回の分割払いにすると月々8,300円となります。さらにこれを30日で割ると約280円となります。
ジャケット 100,000円
12回 月々8,300円
1日 280円
これを紙に書いてお客様の目の前に置いておきましょう。そうすることで五感の一つである視覚に1日280円をアピールすることができます。
ここから収入と支出のバランスの話をします。生活する上でついつい無駄で買っているものはあるので、そこを気づかせるために他のお客様の例を出して話します。
月の支払いで無駄に使っているものを見直すきっかけにもなるので、「金額が高い」と断られた時の切り返しトークにはおすすめです。
すぐには決められない
このように金額を値下げできる商品ならばそれでもう一度提案してみましょう。
本当にお客様が商品を気に入ってるなら話を聞いてくれるはずです。
◉こちらの記事では「クロージングがうまい人の大事にしている5つのポイント」についてお伝えしています!
まとめ
今回は「その日、その時に商品を売るために必要なこと」についてお伝えしました。
初対面のお客様と短時間で信頼関係を築いて、その商品を購入することで明るい未来がイメージできるように接客をする。
言葉にすると難しそうに感じますが、基本的なところは「商品を売るためにお客様と話す」のではなく「お客様に関心を持ち、お客様を知るために話す」ことを意識するだけです。
そして接客をする際は、その日に購入してもらうための意識と断られても切り返せる対応力を徐々に身につけてもらえれば、その日に商品を売ることはできるようになってきます。
今回の記事を参考にしていただき、商品を売るためのヒントにしてもらえれば幸いです。