「売上が伸びなくて悩んでいる…」という声は販売をしていれば必ず聞きますし、現在売れている人でも売れなくて悩んだ時期というのはあるはずです。
まずは「売上が伸びない理由」を探しましょう。原因を見つけてそこを改善していかないと、ずっと同じことを繰り返して売上が伸びない状況が続きます。
私も多くの部下を指導してきましたが、売上が伸びずに悩んでいる販売員はたくさんいます。そのような販売員を見てきた中で売れない人の共通点がありました。
そこで今回は「売上が伸びない5つの理由」とそんな時にこそ試してほしい「3つのコミュニケーション術」についてお伝えしていきます。
売上が伸びない5つの理由
私の部下で売上が伸びずに悩んでいるスタッフたちを見ていると売れない共通点がありましたので、こちらでお伝えさせていただきます。
もし自分にも当てはまるところがあるという方は今後の販売時には気をつけてください。
売りたいという気持ちが全面に出ている
お客様に声をかけた時点で断られたり話が続かなかったりする場合は、あなたの売りたいという気持ちが全面に出ていてお客様の警戒心が強くなっている可能性が高いです。
販売員
「売りたいから積極的に声をかける」
↓
お客様
「接客の圧を感じて警戒心が強まる」
↓
販売員
「お客様を逃すまいとしつこく話を続ける」
↓
お客様
「商品を見る前にお店から出ていく」
注意ポイント
自分のことを客観的に見ることができない状態でこのような流れが続くと、売れないどころかお客様と話すことすら怖くなってしまいます。
商品知識だけを永遠と話している
売上を作るためには自分が販売しているお店の商品については詳しくなければなりません。
ですので商品知識を身につけるための勉強は必要ですが、ここに売上が伸びない人の落とし穴があります。
商品知識を得た後は自信を持って販売ができるので、その得た知識をお客様に話そうとする傾向にあります。
その商品に対して興味があるお客様であれば、あなたの説明を真剣に聞いてくれますが、そうでないお客様からしたら聞くこと自体が苦痛です。
注意ポイント
商品説明はちゃんとしているのに売上に繋がらないという人は自己満足な商品説明になっている可能性がありますので気をつけてください。
ヒアリングが全くできていない
お客様の情報がなにもないのに商品を勧めても購入には繋がりません。
当たり前のことですが、売上が取れなくて悩んでいる販売員は余裕がないので、とにかく商品を勧めてその良さを伝えなければと必死になっているのです。
本来であれば、こちらからヒアリングをしてお客様のニーズを聞き出した上で商品提案を行いますが、売上が伸びない販売員はそのヒアリングが全くできていません。
注意ポイント
自分の接客を振り返った時に、自分が話す割合が7〜8割だと感じるならば一方的に話をしすぎていて売れない傾向にあるので注意しましょう。
誰にでも当てはまるセールストーク
これは私が靴を探しに行った時に販売員さんに言われたセールストークです。
ちなみにその時はデニムを履いており、試したのがレザーシューズだったので、確かにその日のコーディネートには合っていましたが、こちらのことを何も聞かない状態でのセールストークだったので
と距離をとりました。
注意ポイント
販売業を長くしているとマンネリ化して誰にでも当てはまるセールストークを多用しがちです。ですが、ほとんどのお客様の心には響かないという現状を理解しておきましょう。
馴れ馴れしい話し方
お客様が明らかに年下であっても敬語は使ってください。馴れ馴れしく話すことでお客様との距離を縮めて信頼関係を築けると思っている販売員もいますが、これは相当危険です。
お客様によっては気分を害される方もいますし、クレームにつながるケースもあります。
ポイント
古くからの常連のお客様で信頼関係が築けているという方でも、馴れ馴れしい話し方ではなく、しっかりとした言葉使いで接していきましょう。
◉こちらの記事では「売れない販売員の特徴」についてお伝えしています。当てはまる人は気をつけてください。
「売れない販売員の特徴」と「売れる販売員の考え方」
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◉こちらの記事でも「売上が上がらない5つの原因」についてお伝えしています。その対策についてもお伝えしていますので最後までご覧ください!
売上が上がらない5つの原因と5つの対策【接客編】
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売れない時にこそ試してほしい「3つのコミュニケーション術」
上記でもお伝えしましたが売れない時の状態というのはお客様といいコミュニケーションが取れていません。
コミュニケーションが取れていないとお客様とあなたの間に信頼関係が築けていないので、購入まで繋げることが難しくなります。
ですので、売れない時にまず意識するべきはお客様とのコミュニケーションです。ここからはお客様といいコミュニケーションを取るための具体的なテクニックをお伝えしていきまので参考にしてみてください。
間接的に褒める
褒められて嫌な気分になる人はいません。むしろ褒められることで気分もよくなり、自然と笑顔が溢れます。
笑顔にはリラックス効果もあるので、それまで警戒していたお客様もリラックス状態で話を聞いてくれてその場の雰囲気も良くなります。
「相手を褒めることは大切だと分かっていても上手く褒めることができない…」 「無理に褒めようとしている感じが出てしまう…」
という方もいらっしゃいます。
こういう方は直接褒めるのではなく、間接的に褒めるというテクニックがおすすめです。
おしゃれな人に対しての褒め方
見た目が若い人に対しての褒め方
体格がいい男性に対しての褒め方
話すことが好きな人に対しての褒め方
気遣いができる人に対しての褒め方
ヒアリングで深掘りしていく
上記でお伝えした「間接的に褒める」の会話を改めて見ていただくと質問を投げかけているケースがたくさんあります。
単純に相手を褒めた場合はそこで会話が終わる可能性もありますが、質問形式にすることで会話が生まれます。そこからヒアリングをして深掘りしていくことでお客様の考え方や人柄が見えてくるのです。
私が褒めることを積極的に取り入れているのには理由がありまして、人は褒められると自らの情報を話してくれるケースが多々あります。
そうするとより深い話ができ、短時間で信頼関係を築くことができるようになるのです。
例えば先ほどの「おしゃれな人に対しての褒め方」でのケースだと
このように「褒める」+「ヒアリング」をすることでお客様情報を深掘りしながら、いいコミュニケーションを取ることができます。
お客様の未来がプラスになるトークをする
お客様情報を深掘りすることで、その方に合わせた商品提案ができます。
誰にでも当てはまるようなセールストークよりも、そのお客様に当てはまるセールストークをしなければお客様の購買意欲を刺激できません。
上記の例でお伝えすると
お客様からヒアリングで聞き出した情報を伝えることで、誰にでも当てはまる提案ではなく、そのお客様だからこそ当てはまる提案をすることができ、こちらの説得力が増します。
その後、その商品を使う未来の場面を想定した伝え方をすることで、お客様が購入後の自分の未来の姿をイメージしやすくするのです。
もし未来をイメージしてプラスに感じる部分が大きければ購入へと繋がる可能性もグッと高くなります。
◉「売れない時にすることは?」をテーマに、売れなくて悩んでいる方に向けてお伝えしてる記事です。こちらも合わせてご覧ください!
売れない時にすることは?【販売員中心の考え方を捨ててください!】
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◉売上が伸び悩んでいる時にやるべきことを3つにまとめてお伝えしています!
売上が伸び悩む時にやるべき3つのこと!
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まとめ
今回は「売上が伸びない5つの理由」とそんな時にこそ試してほしい「3つのコミュニケーション術」についてお伝えしました。
売上が伸びない5つの理由
・売りたいという気持ちが全面に出ている
・商品知識だけを永遠と話している
・ヒアリングが全くできていない
・誰にでも当てはまるセールストーク
・馴れ馴れしい話し方
これは販売未経験者だけではなく、ベテラン販売員の方にも当てはまることです。
常に自分の販売スタイルがどういうものなのかを客観視できていないと、「ずっと同じ販売スタイルで接客して売上が伸ばせない…」という悪循環に陥って、モチベーションも下がって、やる気をなくしてしまうケースもあります。
そのような方は今回お伝えした「3つのコミュニケーション術」を接客に取り入れてみてください。
3つのコミュニケーション術
・間接的に褒める
・ヒアリングで深掘りしていく
・お客様の未来がプラスになるトークをする
そんなに難しいことはなく、お客様のことを褒めた時のリアクションや言葉に対して質問をして、その質問を少しずつ深掘りしていくイメージです。
まずは「お客様との会話を楽しむ」という気持ちで接客してもらえると、これまでよりもいい雰囲気で接客できると思います!
今回の記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。