部下に仕事を任せる時に気をつけるべきポイントとは?【できる上司のマネジメント】

 

私が新入社員の頃に「忙しい、忙しい」と口癖のように言っている上司がいました。

その上司はビジネススキルが高く、どのような仕事でも効率よくこなしており、新入社員の私から見ても仕事ができる人でした。

ですが、自分の能力が高い故に部下に仕事を任せるということもなく、1人で仕事をしていた印象が強くあり、今思えばその上司は部下に仕事を任せられない人だったと思います。

 

私も部下を持つようになり、部下に仕事を任せられない時期がありました。でも、仕事量が増えるたびに一人でやることに限界を感じて考え方を変えた経緯があります。

 

皆さんの中にも「部下に仕事を任せられないが、一人でやっていくには仕事量が多すぎる」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は「部下に仕事を任せる時に気をつけるべきポイント」と「部下に仕事を任せるメリット」についてお伝えします。

 



 

部下に仕事を任せられない人の原因

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昔の私もそうだったように「部下に仕事を任せられない」という人は、そのように考えてしまう原因があります。

ここではその原因をお伝えします。

 

 

部下のことを信頼できていない

部下との間に信頼関係ができていないので、「仕事を任せてもちゃんとできるか不安だな」とネガティブな方向に考えてしまいがちです。

上司としては、そのような悪いイメージが浮かぶ部下に対して仕事を任せてみようとはなりません。

 

あなた自身が日頃から部下とのコミュニケーションが取れていないことにより、お互いの信頼関係が築けていない可能性もあります。

 

ココがポイント

今後、部下に仕事を任せていきたいと考えるならば、これまで以上にコミュニケーション回数を増やしていくのも一つの手ではないでしょうか。

 

 

 

効率面を重視している

部下に仕事を任せることでのメリットは一切考えずに、仕事面での効率ばかりを重視しています。

同じ作業でも、普段から慣れているあなたと、初めて作業をする部下とではスピードに差は出ますが、部下も回数を重ねて経験値を上げることでスピードアップは可能です。

 

先を見据えると部下に任せようとするのですが、現状だけのスキルで判断し、自分で取り組んだ方が効率良くできるという理由から部下に仕事を任せられないでいます。

 

ココがポイント

もしあなたがこのような状態になっているのであれば、心に余裕がないと客観視して、その余裕のなさがどこからきているのかを探してみてもいいかもしれません。

 

 

 

部下に気を遣っている

部下に嫌われたくない上司に多いのがこのパターンです。

「仕事を任せることが部下の負担になっているかもしれない

「仕事を任せる回数が多いと、上司である自分は何もしていないと思われるかもしれない

「自分がやりたくない仕事だけを部下に任せていると思われるかもしれない

 

このように、嫌われたくないという気持ちが第一に働き、勝手に余計な心配をしてしまい、その結果部下に仕事を任せないという状況ができてしまっているのです。

 

 

 

上手く指示が出せない

頭で考えていることをうまく言語化できなくて具体的な指示が出せず、結局自分で仕事に取り組んでいる人です。

このような状況が続いた時に危険なのか「部下のモチベーション低下」です。

 

自分で考えて行動をする部下ならいいのですが

上司が何も指示を出してこないから何をしていいのか分からない…

とやる気をなくす部下が出てくると、その負のオーラが連鎖して

何も指示出されないから仕事量も少ないし楽でいいや。

と理由をつけて、何をしに職場に来ているのかさえ分からない部下が増えてしまいます。

 

 

 

高い結果を求めすぎる

部下に仕事を任せる前に、この部下に仕事を頼んだらどのような結果になるのかを予測すると思いますが、その時に部下の能力に対して高い結果を求めすぎるといい予測結果にはならず、仕事を任せようという気持ちになりません。

 

ココがポイント

まずは、部下の能力を正しく把握できているのかを見直しましょう。部下の能力に合わせた仕事を任せることにより、あなたにも部下にもメリットが出てくると思います。

 

部下に仕事を任せるメリットについては下記でお伝えしていますので、このまま続けて読んでみてください。

 

 

 

◉こちらの記事では「マネジメント力を上げてくためのポイント」についてお伝えしています!

 

 



 

部下に仕事を任せる時に気をつけるべきポイント

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何も考えず部下に

この資料をまとめて作っておいて

と任せてもいい結果は得られません。

 

部下に仕事を任せる時には気をつけるべきポイントがありますので、ここではそのことについてお伝えします。

 

 

時間を設定する

この資料を30分で作ってもらってもいい?

このように時間を設定して仕事を任せるようにしてください。そうすることで部下の作業速度も上がり、時間内で仕上げるためにはどのように取り組むべきかを考えるようになります。

 

ココに注意

ただし、設定する時間は部下の能力を把握した上で決めてください。あまりむちゃな時間設定は部下のやる気をなくしてしまうので注意が必要です。

 

 

 

依頼内容は事細かに伝える

あなたの感覚で「この資料をまとめて作って」と言われても部下には伝わりません。

そこで聞き返してくる部下もいますが、普段からあなたの部下への圧力が強いと中々聞き返せずに自分なりのまとめ方で資料を作り上げると思います。

その結果に対してあなたの満足いくものではなく指摘されると、自分なりに頑張った部下は納得いかない気持ちでいっぱいになるでしょう。

これが繰り返されると信頼関係も崩れ、チームとしてのまとまりも崩壊していきます。

 

ココがポイント

ですので部下に仕事を任せる時は「ここまで細かく伝える必要はあるのか?」と自分で思うくらい細く伝えてください。

 

 

 

最後まで口出ししない

部下に仕事を任せたら、途中で「もっとこういうやり方した方が早く終わるよ」など、アドバイスは控えましょう。

言いたくなる気持ちも分かりますが、それをしてしまうと何か困ったことがあるとすぐに聞いてくるようになり、部下本人が考えようとしなくなる恐れがあるので危険です。

 

ココがポイント

自分で考えて行動できる部下をどれだけ増やせるかによって、あなたのチームの力も変わってきます。

 

 

 

自分のやり方を押し付けない

あなた自身、仕事に取り組む上での成功体験もたくさんあると思いますが、そのやり方を部下に押し付ける必要はありません。

もちろん最初に指導する時にやり方の見本として伝えるのはいいですが、あなたのやり方を押し付けすぎると部下は考えることをやめてしまいます。

 

ココがポイント

どのような仕事でも取り組み方は一つじゃなく、違う角度から考える人がいることで現状よりもさらにいいやり方を発見することができるのです。

 

 

 

結果に対して否定しない

部下に仕事を任せて、その結果がダメだったとしても「全然できてない」というような否定的な口調でのダメ出しはやめましょう。

仕事を任せられた部下としては、自分なりに一生懸命頑張った結果が「強い口調で否定された」となればモチベーションも下がりますし、上司への不信感も出てきます。

 

ココがポイント

できていなかった部分への指導や、「次からはこういう風にするともっと効率良くできるよ」など、部下本人も「次はもっと頑張ります」と前向きになれるような言い方を上司であるあなたは意識してください。

 

 

 

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部下に仕事を任せるメリット

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部下に仕事を任せるのが不安に思っている人は、任せることのメリットを考えてみてください。

長期的に見た時にあなたの右腕となる部下を育てられなければ、あなたに負担がかかり続けて仕事の幅を広げるのが難しくなります。

ここでは部下に仕事を任せるメリットについてお伝えしますので是非とも参考にしてみてください。

 

 

部下のスキルアップに繋がる

仕事を任せられた部下は責任感が出ます。そうすると仕事に対する姿勢が変わり言動が変わるのです。

仕事での悩みもすぐ誰かに相談するのではなく自分で解決策を考えたり、自分が試してみて良かった取り組み方を周りに教えたりと、仕事への意識レベルがあがります。

 

ココがポイント

部下に仕事を任せることは部下のスキルアップに繋がりますし、チームのレベルアップにも繋がるので得られるメリットは大きいです。

 

 

 

競争意識が高まる

部下に仕事を任せる時には、任せる仕事内容に対してその人の力量を見極めていると思いますが、責任ある仕事を任せる時は信頼している部下にお願いしますよね?

責任ある仕事を任せられた部下は「自分は信頼されている」と感じながら仕事に取り組む事で高いモチベーションの中、任された業務をこなすことができます。

それを見ている他の部下は「自分はまだ大きい仕事を任せられたことがない」と、その悔しさをバネに頑張ろうとするのです。

このような部下が増えるといい意味で競争意識が高まり、みんなで高いレベルに向かおうという組織に変わっていきます。

 

ココに注意

ただ、その競争意識についていけない部下も必ず出てくるので、そこに対しては上司であるあなたがしっかりとフォローしながら全員を同じ方向に向かせる必要があります。

 

 

 

チームの士気が上がる

指示待ちの部下は上司の指示を仰いでから行動に移していたので仕事のテンポが遅く、どうしてもやらされている感が出てしまいます。

ですが、仕事を任せられた部下は自分で考えて行動するようになるので、仕事のテンポが早く活気が出ます。

 

ココがポイント

チーム内でそのような活気ある行動をする人が増えていくと、その雰囲気に押されてチーム全体の士気が上がっていくので高いモチベーションの中で仕事ができるのです。

 

 

 

上司の仕事の負担が軽減される

部下に仕事を任せられない上司は自分の仕事量がどんどん増えていき一人では対応できなくなり、最終的にはチームへの指示も出せなくなってしまいます。

上記でも「部下に仕事を任せられない人の原因」についてお伝えしましたが、会社のことを長期的に考えるならば、早い段階で部下に仕事を任せて教育して自分と同じくらいの仕事ができるように育てなければなりません。

 

ココがポイント

仕事を任せられない部下が悪いのではなく、そのような部下の育成ができていないあなたに原因があります。自分の仕事の負担も考えて、任せられる部下の育成にも力を注ぎましょう。

 

 

 

新たな部下の育成時間が作れる

部下に仕事を任せることで自分の時間が作れます。その空いた時間で新たな部下への指導を行いましょう。

 

ココがポイント

業務面の基本的なことは先輩社員からの指導でいいですが、チームとして全員で目指すべきゴールやあなた自身の考え方など、新たな部下のモチベーションを上げて「自分もこのチームで頑張っていきたい」と思わせるのは上司であるあなたの仕事です。

 

 

 

◉こちらの記事では「人材育成において大切なこと」についてお伝えしています!

 

 



 

まとめ

今回は「部下に仕事を任せる時に気をつけるべきポイント」と「部下に仕事を任せるメリット」についてお伝えしました。

 

部下に仕事を任せられない原因

・部下のことを信頼できていない

・効率面を重視している

・部下に気を遣っている

・上手く指示が出せない

・高い結果を求めすぎる

 

仕事を任せるポイント

・時間を設定する

・依頼内容は事細かに伝える

・最後まで口出ししない

・自分のやり方を押し付けない

・結果に対して否定しない

 

部下に仕事を任せるメリット

・部下のスキルアップに繋がる

・競争意識が高まる

・チームの士気が上がる

・上司の仕事の負担が軽減される

・新たな部下の育成時間が作れる

 

私も部下に仕事が任せられない時期は自分自身に余裕がなく、現状をどうすればいいのかだけを考えていました。その結果、さらに自分を追い詰めることになり、精神面から休業した経験があります。

 

今、部下に仕事を任せることができずに自分の力だけで頑張っている人もたくさんいらっしゃると思いますが、今回の記事を参考にしていただき、自分と会社の先を見据えて考え方をすこしだけ変えてみてください。

 

部下の成長と共に、チーム全体で前に進んでいく力は絶対に必要です。一人でも多くの部下に仕事を任せることができるような環境作りを頑張っていきましょう!

 

今回の記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

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