先日、いつもお世話になっている顧客様が
と話しているのを思い出し、改めて敬語の使い方を確認しました。
敬語の使い方は学生時代に勉強しますし、新人研修などでも習いますが、本来なら間違っている言葉でも知らないまま使っていることがありますよね。
仕事で使う場合は、自分の立場によって敬語の使い方が変わります。お客様や取引先の方に対して、正しい敬語で話せる人が信頼されるのです。
そこで今回は「正しい敬語の使い方」をお伝えします。
①尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方
まずは基本として「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」のそれぞれ使い方の違いを説明します。
尊敬語 ⇒ 相手を立てる時に使う
言葉の頭に〈お〉〈ご〉をつける
語尾に〈られる〉〈なさる〉〈くださる〉をつける
「お電話される」「ご出席なさる」
謙譲語 ⇒ 自分がへりくだる時に使う
言葉の頭に〈お〉〈ご〉をつける
語尾に〈します〉〈する〉〈いたす〉をつける
「お伝えします」「ご連絡いたします」
丁寧語 ⇒ 相手を問わず使う
言葉の頭に〈お〉〈ご〉をつける
語尾に〈です〉〈ます〉〈ございます〉をつける
「お話」「ご連絡」「ありがとうございます」
ココがポイント
【相手側の内容を話す時】【自分側の内容を話す時】の違いを理解することが大切です。
次は、ビジネスで必ず使う言葉をお伝えします。
行く
尊敬語 → いらっしゃる
謙譲語 → うかがう
尊敬語 → 行きます
帰る
尊敬語 → お帰りになる
謙譲語 → 失礼する
尊敬語 → 帰ります
言う
尊敬語 → おっしゃる
謙譲語 → 申し上げる
尊敬語 → 言います
見る
尊敬語 → ご覧になる
謙譲語 → 拝見する
尊敬語 → 見ます
知っている
尊敬語 → ご存じ
謙譲語 → 存じ上げる
尊敬語 → 知っています
実践的なドリル形式で楽しく敬語が学べるようになっており、会話で間違いやすい部分を中心に作題されているので、自分がふだん誤った言い方をしていないかどうか、自己点検しながら読んでみて下さい!
②間違っている敬語の使い方
自分では気づいてなくても、実は失礼だったり間違っていたりする敬語の使い方があります。
という方は今一度確認してみましょう。誰しも完璧ではありませんので、正しい情報を得たらみんなで共有することが大切です。
「ご苦労様です」
目下の人に対して使う言葉です。
私の周りでも、新人スタッフが先輩スタッフに使っているのを聞いたことがありますが、基本的には「お疲れ様です」が正しいので気をつけましょう。
「了解しました」
丁寧語ですが、謙譲語ではありません。同僚や目下の人に対して使う言葉です。
目上の人に対しては「承知しました」「かしこまりました」を使いましょう。
「なるほどですね」
たまに使っている人を見ますが、目上の人に使う場合は「おっしゃる通りです」に変えましょう。
「お座りください」
お客様などに使いがちな言葉です。尊敬表現なので間違いではありませんが、「犬へのお座り」というイメージもあり、言われて嫌な気持ちになる人もいます。
ビジネスで使う場合は「お掛けください」が適切です。
「〜からお預かりします」
お客様からお支払いをいただく時に多い間違いです。
「〜から」は必要ありません。「一万円お預かりします」が正しいです。
「お時間よろしかったでしょうか?」
電話などでも最初に相手の状況を確認するのは礼儀ですが「よろしかった」は過去形ですので、正しくは「お時間よろしいですか?」にしましょう。
注意
当たり前のように使っていると、なかなか間違いには気づきませんよね。それぞれの立場によっても表現の仕方が変わってきますので、普段の言葉使いにも気をつけましょう。
③クッション言葉の使い方
お客様や取引先の方に何かお願いする時や、こちらが断る時などに
「こちらにご記入をお願いします」
「その件につきましては、お断りさせて頂きます」
という伝え方だと、上から目線に感じたり、冷たい印象を与えてしまいます。
そんな時にクッション言葉を使うことで、相手に対しての申し訳なさや心苦しさを伝えることができるのです。
ココが重要
部下とのコミュニケーションを取る方法についてはこちらの記事でお伝えしてきます!
シーン別のクッション言葉
ものを尋ねる
・差し支えなければ
・失礼ですが
・お伺いしたいことがあるのですが
依頼する
・恐れ入りますが
・お手数おかけしますが
・ご面倒でなければ
断る
・あいにくですが
・申し訳ありませんが
・心苦しいのですが
改善してほしい
・説明が十分ではなかったかもしれませんが
・説明不足だったかもしれませんが
・言葉足らずだったかもしれませんが
クッション言葉を使うことで相手とのコミュニケーションもスムーズに取れますので、日頃から活用してみて下さい。
上手なコミュニケーションが取れる方法については、こちらの記事でお伝えしています!
まとめ
今回は【正しい敬語の使い方】をお伝えしました。
言葉使いがきちんしている人は信用されますし、仕事ができる人を目指すなら敬語の使い方は必要不可欠です。
ちょっとした言葉の使い方で、相手に不快感を与えたり、信頼をなくすこともあります。
接客ではクレームに繋がることもありますので、自分では「正しい敬語が使えている」と思っている方でも、不安な部分は一度調べてみることをオススメします。
敬語は仕事をする上で基本的なことですが、まずはその基本をしっかりと身につけることで周囲の評価も変わってきます。
正しい言葉使いができる人を目指しましょう!