皆さんは仕事をする上で「上司」「同期」「部下」と上手にコミュニケーションが取れていますか?
これは私が店長になりたての頃に、周囲とのコミュニケーションについて本社の方から聞かれた時の返答です。
この時は強気で発言した訳ではなく、実際にコミュニケーションが取れていると感じていたので素直にそう答えました。
ですが、その後本社の人から返ってきた言葉が
という内容で、それを聞いて初めて、私とスタッフとの間にはコミュニケーションにおいての感覚や意識のズレがあることを実感しました。
このようなことを防ぐために今回は、仕事でのコミュニケーションを取る上でかかせないスキルである「聞き上手」について3つのポイントでお伝えします。
①傾聴
読んで字のごとく、人の話に耳を「傾けて」しっかりと「聴く」ということです。
「聞く」→ 音や声など自然に耳に入ってくること
「聴く」→ 積極的に耳を傾けること
こうやって見ると全く違いますよね。
部下が話をしてくれている時に、業務に追われて忙しいという理由から「聞く」になっていることが多い方は気をつけた方がいいですよ。マネジャーなど上の立場になると仕事量も多く、中々部下と話す時間が作れない場合があります。
注意
そんな中でも話をしてくれる部下に対して、上司であるあなたが「聞く」という姿勢を続けていると次第に部下は不安を覚えてしまいます。そのような状態が続いてしまうと、部下の気持ちは「コミュニケーションが上手く取れない」という方向に進み、お互いに感覚や意識のズレが生じてしまうのです。
そうならないためにも「傾聴」をマスターして、良いコミュニケーションを取りましょう!
傾聴の具体的な聞き方に関するテクニックは、2つありますので次の項目からお伝えします。
②パッシブ・リスニング
「パッシブ・リスニング」とは、相手主導で話をしてもらい、考え方や感じ方などを受け止める聴き方です。ポイントは3つあります。
〈1.あいづちを打つ〉
相手の話に対して
「なるほど!」
「そうなんだね!」
「分かるよ!」
「確かにね!」
というリアクションを取って、話を聞いているという意思表示をはっきり行います。
あいづちは返事さえすればいいというわけではなく、部下のテンションに合わせることも大切です。
部下が成果を上げた話をテンション高くしているのに
と普通のトーンであいづちを打っても、部下からすれば
と感じてしまい、信頼関係が築けません。
ポイント
「話し方」「話すスピード」「声の大小」「声の高低」「表情」「テンション」「感情」などを相手に合わせることを【ペーシング】と言います。この【ペーシング】を意識したあいづちを打つことで、信頼関係を作り出し、話しやすい雰囲気にすることができるのです。
〈2.沈黙する〉
部下の話の途中で、気になることを聞いたり、話を振ったりしたくなりますが、それをしないでだまって部下の話を受け止めます。
ポイント
話が上手くない部下に対して、こちらが一言足してフォローするのは簡単ですが、あえて沈黙を貫くことで部下に考えさせることができるのです。
上記のあいづちを打ちながら、どっしりと構えて部下の話を受け止めてあげましょう。
〈3.先を促す〉
「それからどうした?」
「続きを教えて!」
など、まだ先の話をしていいよと促してあげることで、部下は気を遣わずに伸び伸びと話せます。
一生懸命話すあまりに話が脱線してしまうこともありますし、我に返って自分一人で話をしていたことに気付いたりします。そんな時は優しく
と先へ促してあげましょう。
気になる人へアプローチをする時にも【ペーシング】は効果があります。詳細はこちらの記事でお伝えしていますのでご覧下さい!
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③アクティブ・リスニング
「アクティブ・リスニング」とは、上司の方から部下に対して積極的に働きかけることにより、効果的に話を進めるテクニックです。こちらもポイントは3つあります。
〈1.言葉を繰り返す〉
部下が話したことをそのままオウム返しします。
に対して
とそのまま返しましょう。
オウム返しをすることで「あなたの話をちゃんと聞いています」ということが伝わりやすくなるのです。
ポイント
部下との会話が中々続かない時には、オウム返しの後にこちらから質問を付け加えてあげましょう。そうすることで会話のキャッチボールがスムーズにできるようになります。
先程の文に質問を付け加えると
と質問することで、部下の考えていること、感じていることを聞き出すことができます。
〈2.要約する〉
話の伝え方が苦手な部下は、起きた出来事をそのまま話してくることがあります。そのような場合はあなたが話の内容を要約して伝えてあげましょう。
そうすると部下も要約して話すことの大切さに気づき、成長できます。
ポイント
同時に、自分の伝えたいことを相手に分かりやすく伝えるための方法を教えておくことで部下のスキルアップに繋がります。
〈3.感情をくみ取る〉
部下が落ち込んでいる時や失敗した時などは、ネガティブな気持ちが強くなっています。
そこで
と励ます上司がいますが、急に気持ちが切り替えられない部下はついていけません。
そんな時は部下の感情をくみ取る接し方を意識しましょう。
あなたが部下の感情をくみ取ることで、
と信頼してくれます。
この【感情をくみ取る】という話の聴き方は、部下に限らず誰に対しても共通して使えます。
女性が好きな人から振られて落ち込んでいる時に
と言われて相手はどう感じるでしょうか?
注意
「励ましてくれている」という優しさは伝わりますが、振られて落ち込んでいる時に「またいい人と巡り合う」という言葉にすぐ共感するのは難しいかもしれません。
それよりも、感情をくみ取って
こちらの方が相手の気持ちに寄り添っていて、女性も落ち着くことができます。
まずは相手の気持ちになって接することを心掛けるようにしましょう。
私が周囲とコミュニケーションをとる際に悩んだ時に参考にさせていただいている本です。 これまで16,000件以上の相談に乗って問題解決に導いてきた方が書かれているのでコーチングの基本と活用法をやさしく解説してくれており、すぐに実戦で使える内容になっています!
まとめ
今回は、仕事でのコミュニケーションを取る上でかかせないスキルである「聞き上手」について3つのポイントでお伝えしました。
①傾聴
②パッシブ・リスニング
③アクティブ・リスニング
上司であるあなたの聴き方が上手ければ、部下の方から話をしてくれるようになります。そういう関係性が築けると自然とコミュニケーションも取れ、信頼関係も作れます。
【聞く】ではなく【聴く】ことを意識して、仕事でのコミュニケーションを円滑にしていって下さい!
今回の記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。